夏の思い出
あたしの名前は、夏という。春夏秋冬の、なつだ。
あたしが生まれた十六年前の七月はじめ、梅雨が明けた。雨雲に覆われた空が晴れ渡り、本格的な夏がやってきた。だから、あたしの名前は夏というのだ。
十七回目の誕生日を迎える直前、夏の高校野球地区大会が開幕した。あたしと、幼なじみのライパチと、シミズ。それからいろんな人を巻き込んで、今年も夏がやってくる。
人物紹介
一 記憶
二 快晴
三 歳月
四 早足
五 迷走
六 足枷
七 破片
八 口癖
九 約束
十 信頼
十一 別人
十二 好敵手
十三 七年
十四 雨音
十五 挑戦
十六 言葉
十七 螺旋
十八 欄干
十九 不在
二〇 決着
二一 成長
二二 動揺
二三 先攻
二四 行方
二五 声援
終章 存在
番外編
■クラス替え
シミズ、ライパチ、夏の中三の春。
(憎しみ合う5つの掌編より)
■闌干
郁美とシミズ。秋の早朝の出来事。
■まぶしい草野球
野球って、そんなに面白いの?
夏とライパチが小学生だった頃のお話。
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